『メイストームに注意しよう』海快晴気象予報士のコラム vol. 4

天気図

皆さんこんにちは。
間もなくGWになりますが、気温もだいぶ暖かくなり、いよいよマリンアクティビティの本格シーズンに入ってきました。

そんな春のマリンアクティビティで特に注意いただきたい気象現象の1つとして、『メイストーム』が挙げられます。

メイストームとは?

直訳すると、『メイ(5月)』 の 『ストーム(嵐)』で、いわゆる『春の嵐』のことです。
一般的には、3~5月にかけて発生する春の嵐のことを指しています。

なぜ春に嵐が起こりやすいのかというと、春は大陸では冬の空気が残りつつ、日本の南海上では夏の空気ができはじめていて、それらがぶつかると温度勾配が大きくなり、温帯低気圧が発達しやすくなるからです。

気団


『爆弾低気圧』という言葉を聞いた方もいると思いますが、爆弾低気圧は『中心気圧が24時間でおよそ24hPa※以上低下する低気圧』のことです。※正確には緯度によって定義されている気圧は異なります。
春は温度勾配が大きくなり、爆弾低気圧のように発達する低気圧が発生しやすく、メイストームが起こりやすい季節と言えます。

海への影響は?

広い範囲で強まる風・波に注意してください。
低気圧が通過する前は強い南寄りの風・波となり、通過後には北~西寄りの風・波となります。

風

また、通過後は寒気が入って気温が下がりやすくなります。
この時期はまだ海水温の低い地域もあるので、強風や落水による低体温などにも注意が必要です。

荒天予報時の海快晴の使い方

<2種類の風・波予報の活用>
低気圧の接近時は、低気圧が通過するコースにより風・波が大きく変わります。
この低気圧のコースを正確に予報するのはなかなか難しく、モデルによって異なることがあります。

海快晴では、2種類の予報を比較しやすく並べることにより、予報の当たりやすさがわかるようになっています。

例えば以下の画面は、WRF(海快晴独自予報)とM+GSM(気象庁予報)がほぼ一致しているケースです。
このような予報になると、ほぼ間違いなく当たるといえます。

風予報がほぼ一致している

風予報がほぼ一致している

逆に、以下のようにWRF(海快晴独自予報)とM+GSM(気象庁予報)が異なっている場合は、どちらかが当たるかも知れないし、どちらとも外れるかも知れません。
予報が異なるということは、それだけ不確定要素が多いということになります。
こうした場合は、より悪い方の予報を想定しておくと良いでしょう。

9時以降の風予報が大きく異なっている

9時以降の風予報が大きく異なっている

<リアルタイム風予報の活用>
低気圧のコースや発達の予報は直前までブレることが多く、低気圧接近時はできるだけ最新の予報を確認することが重要です。
海快晴のリアルタイム風予報は1時間に1回更新しており、また30分単位に予報しているため、「何時に風が強まるのか(もしくは弱まるのか)」がより正確に予報されます。

14時を過ぎると一気に風が強くなる予報(リアルタイム風予報)

14時を過ぎると一気に風が強くなる予報

安全にマリンライフを楽しむためにも、是非海快晴をご利用ください。
文責:株式会社サーフレジェンド 気象予報士 竹内慶高


海快晴気象予報士のコラム バックナンバー

『降水確率とは?上手に使って役立てよう!』海快晴気象予報士のコラム vol. 1
『風がわかれば海がわかる?風を知って海を楽しもう』海快晴気象予報士のコラム vol. 2
『梅雨到来!梅雨シーズンの天気の特徴と注意点は?』海快晴気象予報士のコラム vol. 3

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