ミニボートで海上デート

先日、葉山港で行われたミニボートの安全講習と試乗会に参加しました。(ボードではなくてボートです。)
ミニボートというのは長さが3メートル未満の船のことで、そこに2馬力の船外機をつけた小型ボートのことです。ゴムボートやFRP構造の軽くて持ち運び可能な船体は、マイカーの荷室やルーフキャリアに積むこともできます。私は知らなかったのですが、なんとこのミニボートは運転するのに船舶免許が不要なうえに、船検という船の検査も無いそうです。ボートと船外機を合わせても20万円台で購入可能ということで、そんなお手軽感がブームになっているのです。



湘南スタッフの中にはスタンドアップパドルによるルアー釣りが流行っていて、すでに何匹も釣りあげている仲間もいます。この秋は釣りブームとなっていますが、いくら大きいサーフボードとはいえパドル操作に手間取ってバランスを取りながらの「釣り三昧」というのは私にはハードルが高すぎます。きっと釣り道具一式を海中に落としてしまい泣くに違いない。その点ゴムボートなら二人で乗っても安定性はあるし、そのうえ船外機という動力が使えるというのは魅力的です。



そこで私はこの講習会に家族を誘って申込みをしました。残念ながら妻は用事があったので、小学六年生の娘と二人で行くことになりました。娘と一緒に講習の受付を済ませると、30人ほどの受講者が集まっていました。若い男性がほとんどで女性の参加者は少なめ…小学生は他にはいませんでした。さすがに珍しいのでしょうね。主催者側の関係者の方が私たちのところにやってきて、「船には乗ったことあるの?」と尋ねました。すると娘は「カヌーに乗ったり、お父さんに船に乗せてもらったり…。」私「はい、この夏は何度も海に潜りに行きました。」(もっとも潜るっていうのは素潜りのことで、スキューバじゃないけれどね。おい、借りてきたカヌーの話は本当だけど、船って何だ?夏休みに乗った離島行きのフェリーはお父さんの船じゃないぞ。お金持ちじゃないんだから、アセルだろ!)

教室での簡単な座学を一時間ほどで終えると、試乗会のある船着き場に向かいました。ゴムボートとFRPのミニボート試乗艇がそれぞれ2艇ずつ係留されていました。しっかりライフジャケットを身に着けるといよいよ乗船です。最初はゴムボートの方に乗って、インストラクターから簡単な操作方法を習うとすぐに発進しました。港を出てからは私が操舵を代って船を走らせました。思えば8年前の船舶免許試験で操舵したのが最後の操船でした。穏やかな海の上を切るように進みます。スピード感はそれほど無いし、ただ走るだけなのに…なんて気持ちがいいのでしょう。やっぱり海が好きなんだなあ。自然と笑顔があふれてきます。娘もとても楽しそうです。

わずか10分ほどで交代のため船着き場に戻ってきました。今度はFRPボートに乗り込みました。するとインストラクターの方が「娘さんもやってみましょうか?」と言ってくれたのです。娘は照れながらも「はい、お願いします。」とふたつ返事。どうやら娘はこの日を心待ちにしていたのです。ボートを自分で動かしてみたいというのは、大人だけでなく子供にとってもとても魅力的なことなんですね。本当に大丈夫だろうかと不安はありましたが、やってみたら上手に走らせていました。「筋がいいですね。」なんて持ち上げられたものだから、娘の顔はもうこれ以上はないという満面の笑みです。



秋の晴れた日の娘とのデートでしたが、その日からお父さんの株は最高値となりメチャクチャ待遇が良くなりました。「お父さん、お疲れさま。」今日も晩酌のビールは娘が注いでくれます…幸せですね。今度はお母さんも連れて行って、ハッピーになってもらおうね。


By ハンマー

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