きっと、このコラムをお読みの皆さまは、被災地を救済するために救援物資を送りたいと強く思っていませんか?
結論から申し上げて、義援金にした方が被災地の真の支援に、きっとつながるはずです。被災から11日が過ぎ、私が入った福島県の南相馬市や相馬市では、すでに国や大手企業の膨大な支援品があふれ始めてきました。

相馬市役所
※写真は、相馬市役所のロビーにうずたかく積まれた救援物資の山で、2階にも物資があふれています。
問題は、全国から集まった救援物資が、自治体の集積基地から、学校や公的施設の避難所への配送は問題ないものの、辺鄙(へんぴ)な場所にある小さい避難所や、避難所に入れなかった世帯、寝たきり高齢者を抱える家庭など、孤立している弱者への支援物資を配付する方法・配送車両のガソリンの供給などに問題があります。
しかし、いずれの問題も素人では解決できません。甘い憶測は危険ですが、阪神大震災の経験から考えると、おそらくあと一週間くらいである程度はそれらの問題は解決できると思います。
一番の問題は、今後本格化するであろう復興支援です。
中長期では、復興支援には莫大な費用が地域に必要なので、やはり日本全国からの義援金が強く求められます。
支援物資を無駄にさせるばかりでなく、処分費のかかるゴミにさせないためにも、ぜひ義援金のご協力をよろしくお願いします。
きょうで南相馬市の入院患者は、すべて県内外の安心できる病院に搬送できそうです。午後、我々は岩手県釜石市に向けて北上してから、少しずつ宮城県に向けて南下する予定です。また報告します。
[写真]田んぼまで流された漁船
海から何kmも入った内陸部ですが、漁港から流されてきたと思われる漁船が、20隻くらい打ちあがっていました。
☆加藤