宮城・小泉 鈴木氏から「現地からのレポート3」

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 小泉ポイントの波情報をいただいている、サーフショップ「かぶとむし」の鈴木さんよりレポートが届きました。

 震災当日の様子や現在の復興の様子など、レポートが届き次第、順次掲載させていただきます。


 店と家があった小泉は跡形もなく、何も手をつけられない状況。

震災後すぐの登米沢海岸

 隣のリーフポイント、登米沢海岸はもともと人工物がないためか、ブレイクは残っていました。

 家は7件全壊で住民はすべて移転。

 海岸付近の瓦礫をサーファー有志で撤去することを決め、登米沢振興会長の許可をもらいスタートしたのが4月29日。

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5月7日 第1回目 ビーチクリーン(瓦礫撤去は毎日、みんなを集めるときはビーチクリーンでボランティア保険に加入。建設課の要請)


 本吉総合支所建設課と産業振興課にも話を通し、毎日のように入れ替わり立ち代りサーファーが訪れ瓦礫(がれき)を手で山積みにしていきました。

 そのうちボランティア団体も入り、民家部分もすべてきれいになりました。振興会のほうでは将来公園化し、サーフポイントとして整備の案もあるということ。

6月18日 サーファーによる献花・黙祷 その後第3回目 ビーチクリーン

 ただし、私たちローカルはサーフィンはまだ自粛し、支所や振興会長の許可を待つことにしました。

 近い将来、本吉に波がある限りサーフィンの経済効果は大きいことに加え、地元住民の理解を得ることがもっとも大切と考えたからです。

 ありがたいことにサーファー達は自粛を守り、やっと7月1日。

「海中捜査に協力する」という形で海に入ることが許可されました。

 警察・漁協・海上保安庁へそのつど連絡をいれ、捜査協力のレポートに記名し、その作業を積み重ねるということ。

 受付はかぶとむしSurfShop内のみ。

「波乗りはできませんが」

 では、そのめどは?

 まだめどは立っていません。

 以前のように波乗りをみんなで笑顔でできるまで、まだ、私達の模索は続くのかもしれません。

 希望は、サーフィンで地域を活性化させ、若者流出を防ぎ海と共存できる町をみんなで作っていくこと。

 きれいになった海岸付近一体、そして海底には瓦礫(がれき)ひとつなかった登米沢海岸。

 まだ、サーフィンはできません。

つづく……

宮城県気仙沼市

かぶとむし 鈴木優美

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