「熱中症警戒アラート(試行)」が始まります

7875-480x480

近年、熱中症搬送者数が著しい増加傾向にあり、国民生活に大きな影響を及ぼしています。これまで、気象庁の高温注意情報や環境省の暑さ指数(WBGT)等によって国民に注意を呼びかけられていましたが、熱中症による死亡者数や救急搬送者数は引き続き多い状態が続いていることから、どのように情報を発信し、国民の効果的な予防対応行動に繋げるかが課題となっていました。
そこで、環境省と気象庁が連携して、有識者による「熱中症予防対策に資する効果的な情報発信に関する検討会」によって具体的な方法について検討し、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される際に、環境省・気象庁で新たに暑さへの「気づき」を呼びかけ国民の熱中症予防行動を効果的に促すための情報提供を開始することになりました。 
今年度は、10月28日まで関東甲信地方の1都8県(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、長野県)で、先行的に「熱中症警戒アラート(試行)」(以下、アラート)が実施されます。 
アラートは、熱中症の危険性が極めて高くなると予想される前日あるいは当日に、対象都県に対して発表されます。

『熱中症の対処について』
めまいやふらつきなど熱中症の初期症状に気付いたらすぐ休み、涼しい場所に避難し、服をゆるめて体を冷やし、水分・電解質を補給しましょう。症状がよくなっても、そのまま安静にして十分に休息をとり、回復するのを待ちましょう。
一方、症状が良くないようであれば医療機関に向かってください。
また、周囲に意識がないような方がいることに気づいたら、救急車を呼んでください。救急車が来るまでに、涼しい場所に避難さで、応急処置として服をゆるめて体を冷やしてあげてください。

『熱中症の予防』
○暑さを避けましょう。
室内の温度・湿度をこまめに確認し、適切に管理しましょう。
外出時は天気予報や「暑さ指数(WBGT)」を参考に、暑い日や時間帯を避け、無理のない 範囲で活動しましょう。
涼しい服装を心掛け、外に出る際は日傘や帽子を活用しましょう。
少しでも体調に異変を感じたら、涼しい場所に移動し水分を補給してください。
○こまめに水分補給をしましょう。
のどが渇く前に、こまめに水分補給をしましょう。
激しい運動、作業を行ったとき、多くの汗をかいたときは塩分も補給しましょう。
○暑さに備えた体作りをしましょう。
暑くなり始めの時期から適度に運動を心掛け、身体が暑さに慣れるようにしましょう(暑熱順化)(※ただし、その際は水分補給を忘れずに、無理のない範囲で実施してください。)。

『「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント』
○屋外で人と十分な距離が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにしましょう。
○マスクを着用している場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心掛けるようにしましょう。また、周囲の人との距離を十分にとれる場所で、適宜、マスクをはずして休憩することも必要です。
○新型コロナウイルス感染症を予防するためには、冷房時でも換気扇や窓開放によって換気を確保する必要があります。この場合、室内温度が高くなるので、熱中症予防のためにエアコンの温度設定をこまめに調整しましょう。
○日頃の体温測定、健康チェックは、新型コロナウイルス感染症だけでなく、熱中症を予防する上でも有効です。体調が悪いと感じた時は、無理せず自宅で静養するようにしましょう。
○3密を避けつつも、熱中症になりやすい高齢者、子ども、障害者への目配り、声掛けをするようにしましょう。

最近の記事

関連する記事