天気・季節と魚の視力について

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一般的に、朝や夕暮れや、海が荒れた後で多少濁りがあるときに、釣果が良くなります。

これは、魚からの視界が悪くなり、警戒心が和らぐためと言われています。

「魚眼レンズ」というものがあるように魚の眼は視野が広い一方で、近眼といわれています。そのために、近くの物はよく見えます。そして、海水が澄んでいるほど物を識別しやすくなっています。

このため、プランクトンが多くて多少濁っている時の方が釣果は良くなる傾向にあります。春から夏にかけては、雪解け水や雨によって養分を含んだ陸水が河川から流れてきます。また、水温が高くなります。これらによってプランクトンの発生が盛んになり、海水の透明度は下がっていきます。釣り人から魚が見えづらくなるのと同時に、魚からも釣り人が見えづらくなります。

一方、冬は雨量が少なくて海水温が低いために、プランクトンは発生しづらくなり、海水の透明度は高くなります。こちらは、釣り人から魚が見えやすくなるのと同時に、魚からも釣り人が見えやすくなります。

釣果が、冬にはあまり上がらず、春から夏にかけて徐々に良くなるのは、このためです。

また、天気や波も釣果に影響を与えます。

快晴の日は、海上から海中が見えやすくなる一方で、海中からも海上が見えやすくなります。一方、曇りや小雨であれば、海中から釣り人の姿を隠してくれるので、魚の警戒心が和らぎます。また、少し波が高くて、いわゆるサラシ(波が砕けて白い泡となり濁っているところ)がある方が、釣果が高くなる傾向にあります。

海快晴では、風・波だけではなく、天気・降水量も確認できます。緊急事態宣言解除後には、気象情報を上手に活用して、釣果を上げてください!

文責 株式会社サーフレジェンド 気象予報士・防災士 唐澤敏哉

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