☆加藤のコラム【再生可能エネルギーへシフトする!!vol.3】

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 一番手っ取り早い再生可能エネルギーへの転換政策は、まずは数年前まで推奨されていた各家庭への太陽光発電の導入ではないでしょうか!?国や自治体が、借金してメガソーラーを普及させることも必要とは思いますが、税制優遇やデンマークのように、電力会社が太陽光発電による電気料金を高く買い入れることで、国民に一気に普及が進むと思います。これ以上、国が借金を背負いこむことは許されません。国民の総貯蓄額は1400兆円と言われていますが、このうち65歳以上の年金生活者らの貯蓄額が65%にもなるそうです。太陽光発電ビジネスに、とても優れた投資効果が認められれば、彼らは積極的に投資し、容易にビジネスモデルは成立するはずです。ここでも要は大胆な政策判断が重要です。

太陽光発電ビジネス
太陽光発電ビジネス


 3年前に、我が家も3.13kwのソーラーパネルによる太陽光発電を導入しました。日照時間の長いこの時期の晴天日は、太陽光による発電量が家の電気消費量を上回って、少しですが売電できます。受け取る金額は少ないですが、化石燃料を使わず、太陽光で電気がすべて賄えることは、ちょっぴり嬉しい気持ちになります。

 世界の原発ベスト3は次の通りです。1位アメリカ104基10534万kw、2位フランス59基6602万kw、3位日本55基4884万KW。しかし、日本の総発電量は、4位のロシア27基2319万kwと5位のドイツ17基2150万kwを合計しても上回る量です。(2010.1.1現在)ちなみに中国は、11基912万kwですが、建設予定が36基3847万kwもあり、いずれロシアを抜く勢いです。

 歴史として押さえておかねばならないことは、世界3位までいつのまにか建設されてきた!?原発によって、私たちは安定的に安い電気を受け取って高度成長を享受してきたことです。しかし、3.11を境に、私たちは山本太郎君のように、毅然と原発にNO!!と発言すべきです。

 福島原発周辺の住民の方々の避難生活は長期化し、その苦しみや悲しみ、仕事や学校に通えないつらさ、将来への絶望感を、私は語ることができません。3.11以降の日本で、万が一にも福島原発の非劇を繰り返すことは絶対に阻止しなければなりません。

 今後の新設予定の原発のみならず、全国の原発を50年以上かけて少しずつ減らして、次世代の子どもらに負の遺産を引き継ぐことは避けねばなりません。大人である我々の世代の大切なミッションと考えますが、波と波乗りを愛し、海をリスペクトするサーファーであれば、異論を唱える人はきっと少ないと信じます。もちろん、福島原発の事故処理の綱渡りが続く大変な時期なので、今は色々な意見が錯綜(さくそう)することと思います。それを承知の上で、単に原発反対と叫ぶのではなく、再生可能エネルギーへの転換費用の国民負担も分かち合う覚悟で、長期的計画のもと、デンマークのように政策転換を押し進めなければならないと強く思うのです。私は今年でサーフィンに出会ってから33年にもなりました。今まで放射能と無縁であった美しい日本の海と波から受けた自分への恩恵は絶大です。ノー天気な自分ではありますが、今回ばかりは『原発にNO!!』とはっきりと発信しなければならないと考え、批判を承知の上でこのコラムを書かせていただきました。

 福島原発の事故処理に関わる東京電力の社員や協力企業の作業員の皆さまの気持ちを思うと、同情の気持ちで一杯になります。

 私事になりますが、実は私の親友であった亡き従兄弟は、東京電力の設計技術者でした。当時従兄弟は、妻子と共に東電の社宅に住んでいたため、お葬式もその社宅敷地内の集会所で行われ、多くの同僚の皆さまの過分なご協力と温かい対応に、結束力が高く従業員を大切にする東電の温かい社風が感じられました。1日も早い事故処理の収束を願うとともに、目に見えない放射能の恐怖の中で作業し続ける東電社員や協力企業の皆さんのご健康を心からお祈りしたいと思います。

 結びとして、政府の節電目標である−15%をめざして会社全体で努力していますが、最近では暗いオフィスや部屋、自転車通勤など、節電・省エネのためのエコな環境にも随分と慣れてきました。逆に、こういう困難な時期だからこそ、日本を愛する日本人の絆のもと、再生可能エネルギーへの大胆な政策転換とエコライフへのカットバックが実現できると思います。(了)

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