☆加藤のコラム『【第2弾】被災地からのレポート3』

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  4月12日(火)早朝、近所を散歩しながら、このリポートを携帯から打ち込んでいます。



  昨晩は、透さんの実家に泊めていただき、夕ご飯も隣家の友人の聡君宅でご馳走になってしまいました。当初我々は、避難所の校庭などにキャンプするか車中泊する予定でしたが、温かいお誘いに甘えてしまいました。


  早朝の澄み切った空、近くを流れる清流のせせらぎ、ようやく満開の梅、犬と散歩する人やジョギングする街の人々を見ると、ここから数キロ先の海沿いの街が壊滅的な姿なのをここでは想像することができません。

頑丈だった堤防はガタガタに破壊された
頑丈だった堤防はガタガタに破壊された



  きのう透さんから、釜石市は65才以上の高齢者が占める割合が35%と聞きました。国内の平均は25%らしく、かなり高齢化が進んだ街だと言えます。また街に移り住む人や出生率は低く、4万人弱の人口から毎年700人くらいの人が減り続けているそうです。


  被災地の復興支援について、単にガレキを撤去して仮説住宅を建て、堤防を修復すれば済む訳ではなく、東北の街の産業発展を同時に模索しなければ、人口はさらに減ってしまう可能性があります。


  復興支援について、国の費用で、全国の企業や大学から実効性のある、付加価値の高い産業育成プロジェクトプランを提案していただき、採用プランには大いに期待したいものです。

海沿いの街は大津波に流されて壊滅的な姿に
海沿いの街は大津波に流されて壊滅的な姿に



  美しい山と海に囲まれ、広くリーズナブルな土地がたくさんあり、とても美味しい海の幸に溢れた東北の街。そのうえ、都会ではなかなか感じられない、とても温かい人情が街全体に受け継がれています。


  その良き人情が受け継がれている街の子どもたちが、故郷から離れなくても良いように、魅力的な産業の育成について、息の長い支援が求められると思います。


  森が生み出す美味しいきれいな空気に包まれた釜石の街を散歩しながら、将来の被災地の姿に思いを馳せました。道のりは決して甘くはありませんが、被災地域が発展して、人口が増えるくらいになってこそ、真に復興したことになると思います。


  きょうは、きのう行けなかった市内の避難所に、できるだけ被災者のニーズに合った支援衣料品を配布できるよう、努力したいと思います。つづく。

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