皆さん、こんにちは。気象予報士の竹内です。
海快晴にリアルタイム風予報が搭載され、ますます釣りの気象予報に活用できるようになりました。
そんな海快晴を活用した釣りの実釣レポートをお届けします。
今回は2回目になります。1回目の記事はこちら。
その前に、少しだけ『リアルタイム風予報』のおさらいをしますね。
リアルタイム風予報って何?
気象庁の局地予報モデル(LFM)を搭載し、予報の精度が向上しただけでなく、予報が毎時アップデートされる点が特徴として挙げられます。
・『局地』という名の通り、これまで予測が難しかった局地的な風を計算しています(水平格子間隔2km)。
・予報が1日24回アップデート(つまり毎時アップデート)しているので、常に最新の予報が確認できます。リアルタイム風予報の予報時間は10時間先までで、刻一刻と変わる現状とその予測をいち早く把握することができ、出発前の判断だけでなく、釣りの行動中にも活用することが可能となりました。
リアルタイム風予報は、風にシビアな釣りに非常に便利です。
カヤックやSUP、手漕ぎボートやミニボート・プレジャーボート、ライトタックルでの陸っぱりには是非活用してもらいたいです。
手漕ぎボートでの実釣レポート
今回も神奈川県横須賀市の京急大津港にあるまるまつ丸にお世話になりました。
釣行した日は2021年9月12日で、朝9時の地上天気図がこちらです。(引用元:気象庁)
本州付近は2つの前線に挟まれるような形になっていて、九州から紀伊半島の南にかけては太平洋高気圧と台風14号からの南風を受けた停滞前線が、そして北海道付近には温帯低気圧があり、そこから伸びる寒冷前線が日本海に進んでいます。
横須賀はこの2つの前線の間にあり、前線の位置次第で風向きが変わることが地上天気図からも読み取れます。
南の停滞前線の北側では北風が吹いていて、日本海の寒冷前線の前面では南風が吹きます。
朝の時点で、ポイント最寄りの第二海堡のリアルタイム風予報はこんな感じでした。
午前中は南の停滞前線の影響で若干北風が残るものの2~3mと弱く、昼頃に凪になり、その後は日本海の寒冷前線の影響で南風が吹き始める予報です。
ただ、3mなら手漕ぎボートでも問題ありません。
なお、横須賀の海は内海なので外洋からのうねりは入ってきませんが、外洋の場合は風が弱くてもうねりに気をつけなければなりません。
この日は台風14号の影響で、太平洋側では波の高い状態が続いていました。
海快晴はSWAN・WW3(どちらも弊社独自波予報)とCWM(気象庁波予報)を搭載してますので、うねりの予報もバッチリです。(弊社はサーフィンの波情報を提供しているのでうねりの精度は非常に高いです!)
さて、釣りの方ですが、狙うは水深25mラインのかけあがり。
魚探には水深15m付近に良い感じのベイトの群れが!
すかさずジグを落とすと、、、ズドン。
ここにはタチウオがたくさん溜まっていました。
1回ジグを落とすと必ず1バイトはあり、最初のフォールのボトム着底前にタチウオがヒットすることもありました。
2人の釣果ですが、タチウオ26匹、アジ2匹、カサゴ2匹でした。(タチウオは全てジグ、アジとカサゴはオキアミでの釣果です。)
リアルタイム風予報の精度
朝の時点のリアルタイム風予報と、第二海堡での風の実測(海上保安庁の「海の安全情報」よりキャプチャ)を比較してみました。
左がリアルタイム風予報、右が海上保安庁の実測値です。
比較してみると、午前中の北風微弱、昼の凪、午後の南風を完璧に予測していて、朝の時点でのリアルタイム風予報の精度が非常に高かったと言えます。
また、第二海堡の実測では夕方に南風が強まっているのがわかります。
18時の地上天気図を見ると、日本海の寒冷前線が近づいていて、その前面で南風が吹いています。(引用元:気象庁)
リアルタイム風予報は1時間に1回更新されているので、風が行動中に変化する予報であれば、マメに予報を確認して最新予測に基づいて行動することをお勧めします。
今後も海快晴を利用した釣果報告を行っていきたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。