【海快晴の実釣レポート】東京湾での手漕ぎボート太刀魚釣り ~その1~

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皆さん、こんにちは。気象予報士の竹内です。

海快晴にリアルタイム風予報が搭載され、ますます釣りの気象予報に活用できるようになりました。

そんな海快晴を活用した釣りの実釣レポートをお届けしたいと思います。

リアルタイム風予報って何?

気象庁の局地予報モデル(LFM)を搭載し、予報の精度が向上しただけでなく、予報が毎時アップデートされる点が特徴として挙げられます。

まず、『局地』という名の通り、これまで予測が難しかった局地的な風を計算しています(水平格子間隔2km)。

日本は海・陸・山が入り組んでいる複雑な地形をしているため、数km離れるだけで風の強さや向きが異なることが往々にしてあります。そのような局地的な風の計算精度がとても上がりました。

また、予報が1日24回アップデート(つまり毎時アップデート)しているので、常に最新の予報が確認できます。刻一刻と変わる現状とその予測をいち早く把握することができ、出発前の判断だけでなく、釣りの行動中にも活用することが可能となりました。

リアルタイム風予報が使える釣り

風にシビアな釣りには非常に便利です。

私は普段から手漕ぎボートやSUP(スタンドアップパドル)で釣りをすることが多いのですが、風速5mと10mでは雲泥の差です。風速10mとなると、遊漁船では何ともない風速ですが、手漕ぎボートやカヤック、SUPなどのミニボート系では遭難の危険性もでてきます。

また、アジングやエギングなど、非常に軽いルアーをキャストしたり、ラインを見て釣りをするような陸っぱりにも活用できます。

ミニボート系からライトタックルでの陸っぱりアングラーには是非活用してもらいたいです。

手漕ぎボートでの実釣レポート

私の住んでいる地域が関東ですので、関東近郊の実釣レポートになります。今回狙うのは東京湾での太刀魚。東京湾では夏~秋にかけて比較的浅場に太刀魚が入ってきます。

東京湾での太刀魚は様々な遊漁船で釣りをすることができ、また朝・夕まづめならば陸っぱりからでも狙えますが、今回はレンタルの手漕ぎボートで狙いたいと思います。

レンタルの手漕ぎボートのメリットとして『価格が安い(1回4000円程度。2人で乗れば1人当たり2000円程度)』、『時間を問わずたくさん釣れる(ことが多い)』、『ポイントがたくさんあり、自分で探して周りを気にせずゆっくり釣りができる』点が挙げられます。

やってきたのは横須賀の京急大津港にあるまるまつ丸。この日の朝のリアルタイム風予報は以下の通りでした。

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予報ポイントは第二海堡で、手漕ぎボートで第二海堡までは行けませんが、その近隣エリアでの釣りとなります。

全国約11,000ヶ所のピンポイント予報があるのも海快晴の良い所です。

予報を見ると昼前までは風速2~3mの凪ですが、その後南風が強くなり、7mぐらいまで上がる予想です。

船宿に到着し、宿帳に記載・会計を済ませ、いざ出陣!
予報通り、午前中は凪でとても気持ちがいい釣りとなりました。
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水深は25m前後。My魚探でベイトを探しつつ、太刀魚が居そうなポイントを探します。

風も穏やかであまり船が流されないので、ジギングのバーチカルな釣りではなく、ワインドでキャストして広範囲に探ります。

するとすぐに結果が出ました!
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その後、リアルタイム風予報の通り、昼頃から南風が吹いてきました。横須賀での南風は沖に出払う風となり、北風のように大きく海面に影響はしませんが、帰着を考えると強くなりすぎると戻れなくなる可能性もあります。

地域にもよりますが、手漕ぎボートは実測8~9mの風が吹くと漕ぐことが困難になりますので注意が必要です(SUPだとさらに風にシビアです)。

リアルタイム風予報では昼頃は4~5mぐらいの風なので継続判断し、ドテラ流し(アンカリングせず風に流されながら広範囲を狙う釣り方)でタイラバをやってみると、すぐに答えが返ってきました!
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その後はリアルタイム風予報の通りさらに南風が強くなり、安全を考えて帰着。

2人の釣果ですが、トータル太刀魚8本、真鯛1匹とまずまずの結果でした。
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リアルタイム風予報の精度

岸に上がり、朝の時点のリアルタイム風予報と、第二海堡での風の実測(海上保安庁の「海の安全情報」よりキャプチャ)を比較してみました。左がリアルタイム風予報、右が海上保安庁の実測値です。

 
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午前中は凪ぎ、午後から南風が強まる予報がそのまま実測でも出ています。強くなる時間帯と風速ともにほぼ当たっていました。

今回は出発前の予報と比較しましたが、リアルタイム風予報は1時間に1回更新されているので、風が行動中に変化する予報であれば、マメに予報を確認して最新予測に基づいて行動することをお勧めします。

今後も海快晴を利用した釣果報告を行っていきたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。

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