『Maui Stand Up surfing.vol.2』

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波伝説Wave Hunterの周期予想では、旅の半ばには南極近くの低気圧から届くSwellがUpする数値だったので6’6のガンも持参しましたが、残念ながら、予想通りにスウェルは強まったものの、ラナイ島やトンガなどのポリネシアの島々がブロックしたためか、サイズは大きくなく、ガンを使うほどではありませんでした。(涙)

波をつかむのは大変でしたが、ラハイナハーバーの棚は完璧で、毎日海に入っていると顔見知りも少しずつ増え、後半には波をつかむローテーションに何とか入れたのは、マウイロコのアロハに通じる温かさだと確信します。ありがとうロコの皆さん。マウイ島の南西端に位置するラハイナは有名なサンセットポイントで、サーフィンをしながら見たサンセットは感動の極みでした。

【写真3】Lahaina Sunset
【写真3】Lahaina Sunset
今回の旅の目的は、世界で一番SUPが普及しているマウイ島の実情調査とSUPの実体験です。

約10年前に、波伝説がアウトリガーカヌーのジャパンチームにスポンサードしたのは、サイズが小さいときに大混雑したサーフポイントでストレスを抱えながら波乗りするよりは、誰もいないアウトで仲間とともにアウトリガーでグライドする方が楽しそうだし、サーフィンのトレーニングに通じるアウトリガーカヌーは、きっと日本でも普及するはずと感じたためです。

カヌーとは、縄文時代に日本で作られたのがルーツだと言われていますが、海洋民族の末裔(まつえい)として、ぜひ日本にもアウトリガーカヌーを復活・普及させたいと考えました。その後、少しずつですが日本国内でもアウトリガーカヌーを見かけるようになったことを、今とてもうれしく思っています。6menのアウトリガーカヌーをハワイから輸入し、日韓共催のサッカーワールドカップの前年には、草の根交流の一環として日本海の対馬島から韓国のプサンに、ホクレアキャプテンのナイノア・トンプソンやブライアン・ケアウラナにも加わっていただき、日本・ハワイの合同チームでこぎ渡ったのも、アウトリガーの可能性を日本中に広く伝えるお手伝いがしたかったからです。

ただし、日本ではビーチサイドにアウトリガーカヌーを置くことは条例で規制され、またビーチ沿いの土地は賃借料が高過ぎたりで、カヌーを保管する場所の確保が普及のネックになっています。その点、ひとりでも運搬可能なSUPは、湖や川の平水面を含め、日本中に一気に普及する可能性を秘めています。つづく。


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