気象予報の豆知識｜“外れる理由”から“使える予報術”まで完全解説！

気象予報の仕組みを知ると“外れる理由”がわかる

そもそも気象予報はどうやって作られているのか？（観測 → 数値予報モデルで計算 → 予報）

気象予報は、科学的な観測とシミュレーションに基づいています。気象衛星やレーダー、アメダスなどの観測データをもとに、数値予報モデルが大気の動きをシミュレーションし、予報士が最終調整して発表します。

数値予報モデルでは地球上を格子状に区切って計算している
（出典：気象庁HP）

なぜ予報が外れるのか？

気象衛星やレーダー、観測所などで多くのデータを取っていても地球全体を完璧に網羅できるわけではないので、最初の観測データには限界があります。また、数値予報モデルは物理法則に従っていますが、計算式において簡略化や仮定をしているので現実とずれることがあります。さらに、山や海岸線などの地形の影響を強く受ける場合など、非常に狭い範囲で起きる現象は数値予報モデルでもシミュレーションが困難です。これらの要因で、気象予報が外れることがあります。

複数の予報を“比較する”ことで判断力がアップする

予報を比較するメリットは？

1つの予報だけを見ていても、上述のように予報を外す可能性があります。この“予報を外す可能性”は、観測 → モデル → 予報を行っている予報機関によって異なってきます。複数の予報機関が出している予報を比較することで、“予報を外す可能性”である予報の“誤差（ブレ）”が見えてきます。

海快晴の“2種の風・波予報”機能で判断材料が増える理由

海快晴では、気象庁数値予報モデルのMSM(風)・CWM(波)と、独自予報モデル（アメリカ海洋大気庁の予報を元に日本付近をより詳細に計算したもの）のWRF(風)・SWAN(波)を搭載しています。気象庁予報と独自予報が一目で比較できるようになっていて、2つのモデル間で差（ブレ）が少なければ安定（当たりやすい）、差（ブレ）があれば不安定（予報が変わりやすい）、ということになります。不安定な場合、現時点ではどちらに転ぶかは不確実なため、どちらに転んでも良いように計画を立てておくことが望ましくなります。

明日から使える！予報を活用する3つのコツ

数値予報モデルの“更新頻度”を把握して“予報の変化”を追う

数値予報モデルは、一定間隔で予報を更新しています。これをモデルの“更新頻度”と呼びます。予報が更新されると、より直近の観測データを取り込んでいるので、1つ前の予報より精度が高くなります。この変化が、予報の“誤差（ブレ）”の解消に繋がっていきます。自分が見ている予報の“更新頻度”を把握し、よりフレッシュな予報を確認するようにしましょう。

数値予報モデルの“予報期間”を目的別に使い分ける

数値予報モデルによって予報の期間は異なります。例えば、細かく計算しているモデルは計算量が多くなるため、予報の期間は短くなります。海快晴では、前日や当日の判断に使える非常に高精度な予報の18時間予報、具体的な計画策定に使える3日先までの予報、遠征や先々の計画に使える16日先までの予報、と使い分けが可能です。