☆加藤のコラム『人生最大のビギナーズラック!! Vol.3』

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 昨年のツアーには、伊勢志摩のルアー専門船の「へいみつ丸」の北村船長が、30kgの大型GT(Giant Trevally 和名ロウニンアジ)をキャスティングで釣り上げたので、今年はぜひ私も釣りたいと、北村船長と西世古プロにキャスティングについてアドバイスをお願いしました。北村船長から教えて頂いたソルトルアー専門店で、横浜市あざみ野にあるエキスパートアングラー茂木洋一氏がオーナーの『プロショップMOGI』さんで釣り道具一式を揃えました。

「50kgまでのGTが釣れても大丈夫な仕様にして欲しい」とだけ伝えて、あとは北村船長や店員さんのアドバイスにすべて従いました。

 私は小学校3年までは、横須賀市の鴨居という漁村で生まれ育ったので、毎日のように鴨居漁港の堤防で投げ釣りをしました。釣りへの関心は強い方だとは思いますが、キャスティングによるルアーフィッシングについては生まれて初めてなので、正直釣れるかどうかとても不安でした。

 最初にキャスティングしたのはビンタンポイントのすぐ近くで、西世古プロに強い当たりがありました。残念ながら、しばらくファイトしたのちにバラして(針が外れること)しまいました。

 ビギナーズラックとはよく言ったもので、全くキャスティングやGTなどの魚の生態を知らない私は無心に投げ続けたら、いきなりホッパーのルアーに魚が飛びつくのが見えました。鴨居の第二堤防で釣り上げた最大の魚は、ビール瓶と呼ばれる40cmオーバーのアイナメ(地域によってアブラコとも言うそう)なので、この時の強い引きは生まれて初めての強烈な強さでした。

 子ども時代のロッドやリールならば、ロッドが折れるか、リールのギヤが摩耗して壊れるか、ラインを切られてしまったところでしょうが、今回持参したGT50kg仕様の日本最高峰のロッドとリールは頼もしく、心地良いくらいにグイグイと魚を引き寄せられました。ディンギーのドライバーのリドが、ギャフで見事に魚を捕獲してくれたときには、『やった〜!!初GTだぁ〜!!イェ〜イ!!!』と感激したのでした。

 これで日本に胸を張って帰れる、と思ったのですが、これはあくまでもビギナーズラックの序章に過ぎませんでした。釣りの師匠である西世古プロからは、これはGTではなくて、“カスミアジ”じゃないかとアドバイスがありましたが、2kgくらいの大型の魚を釣ったのは生まれて初めてだったので、もう嬉しくてたまりません。実際にカスミアジという種類の魚だったのですが、GTよりも味は良くて、あとでお刺身となりました。

 キャスティングの仕方は、ディンギーから40〜50mくらい先のパス(潮通しの良い場所)に向かって大型のルアーを投げ入れるので、結構体力を使うのですが、釣れた時のファイトはものすごく、逃げ切ろうとする魚との力と力、一対一の真剣勝負になります。

 その後しばらくキャスティングを続けていると、船から20mくらいまで引いてきたルアーに再びガツンと当たりがありました。今度の当たりは先ほどの倍くらいの強力な引きで、リールを巻くのも竿を立てるのも、とてもパワーが要ります。腕だけでは引けず、身体全体の力を駆使して引き上げる感じです。釣り上げると、またも“カスミアジ”でしたが、あとで重さを計測したら4.5kgもありました。

釣ったぞ〜!!両手に4.5kgと4.0kgのカスミアジ
釣ったぞ〜!!両手に4.5kgと4.0kgのカスミアジ


 そのあと、西世古君にもヒットして、船のすぐ近くまで寄せたのですが、スレ(口にかからず、身体の一部に引っかかった状態)だったため、リドがギャフを掛けようとした寸前にバレてしまいました。今回の西世古プロは、サーフィンの調子は良かったものの、釣りの女神さまの好みがどうやら中年好みだったようです。

ビンタンのTubeをメイクする西世古プロ
ビンタンのTubeをメイクする西世古プロ


 今回はサーフィンがメインだったので、キャスティングをしたのは日没前の1時間だけ、合計4回だけでした。(つづく)

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