2020年の実況では、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常な状態となっています。
今後秋にかけて、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常な状態が続く可能性が高いです。
2020年5月は、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態となっています。
太平洋赤道域では、東部の海面水温は一時的に基準値より低い値になった後、秋は次第に基準値に近付くと考えられます。
エルニーニョ予測モデルの結果を踏まえ、今後秋にはエルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常な状態が続く可能性が高いと見込まれます。
詳細をご覧になりたい方は、気象庁のホームページよりご確認いただけます。
気象庁 2020年6月10日 発表:エルニーニョ監視速報(No. 333)
エルニーニョ現象とラニーニャ現象
エルニーニョ現象とは
エルニーニョ現象とは太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象です。
平常時に比べ、積乱雲が盛んに発生する海域が東へ移動します。
エルニーニョ現象発生時には、太平洋の熱帯域で常に吹いている東風(貿易風)が、平常時より弱くなります。
これにより西部に溜まっていた暖かい海水が東へ広がるのと同時に、東部では冷たい海水の湧昇(湧き上がり)が弱くなっています。
このため、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時より高くなっています。
ラニーニャ現象とは
ラニーニャ現象とはエルニーニョ現象の逆で、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より低くなり、その状態が1年程度続く現象です。
インドネシア近海の海上では積乱雲がいっそう盛んに発生します。
ラニーニャ現象発生時には、太平洋の熱帯域で常に吹いている東風(貿易風)が、平常時より強くなります。
これにより西部に暖かい海水がより厚く蓄積される一方、東部では冷たい海水の湧昇(湧き上がり)が平年より強くなっています。
このため、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時より低くなっています。
出典:気象庁HP 『エルニーニョ/ラニーニャ現象とは』