台風の名前について

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2019年は、11月29日の時点で台風28号まで発生しています。1951年から2018年までの11月までの台風発生数平均は25個となっています。ただし、去年2018年の11月までの発生数は29個、2013年の11月までの発生数は31個となっており、今年の28個は決して多いわけではありません。

さて、そんな台風ですが、ここ数年は「台風28号(カンムリ)」のように名前が併記されるようなことが多くなっています。この台風の名前について気になった方も多いかと思います。

この台風の名前ですが、台風が発生するたびに決めて名付けているわけではありません。

台風には従来、米国が英語名(人名)を付けていましたが、北西太平洋または南シナ海で発生する台風防災に関する各国の政府間組織である台風委員会(日本含む14カ国等が加盟)は、平成12年(2000年)から、北西太平洋または南シナ海の領域で発生する台風には同領域内で用いられている固有の名前(加盟国などが提案した名前)を付けることにしました。

平成12年の台風第1号にカンボジアで「象」を意味する「ダムレイ」の名前が付けられ、以後、発生順にあらかじめ用意された140個の名前を順番に用いて、その後再び「ダムレイ」に戻るようになっています。台風の年間発生数の平年値は上述したように25個なので、おおむね5年間で台風の名前が一巡することになります。

日本が用意した名前は全て星座の名前となっており、「コイヌ」「ヤギ」「コグマ」などとなっています。他の国が用意したものは、多種多様で、特徴的なものでは、ミクロネシアが用意した伝統的な部族長の称号である「ソーリック」、マカオが用意したプリンを意味する「バビンカ」、カンボジアが用意した伝説の少女の名である「コンレイ」などがあります。

ちなみに、2019年台風28号(カンムリ)の次の台風は、ラオスが用意した動物の名である「ファンフォン」となっています。

なお、上述のように台風の名前は繰り返して使用されますが、大きな災害をもたらした台風などは、台風委員会加盟国からの要請を受けて、その名前を以後の台風に使用しないように変更することがあるとのことです。

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