「リアルタイム風予報」は気象庁が提供する「局地モデル(以下 、LFMという)」と呼ばれる数値予報モデルの情報を用いており、30分間隔の風向・風速、天気、気温、降水量の予報を提供しています。
気象庁が提供するLFMとは、水平の格子間隔(メッシュ)が2kmで日本全域をカバーする領域を計算対象とした数値予報モデルです。
2kmメッシュの雨量・雲量、気温・湿度、気圧・風速の予測が毎時更新で提供されます。
水平格子間隔(メッシュ)が、従来の予想方法のMSM(メソスケールモデル)の5kmから2kmへと小さくなったことにより、計算モデル中の地形をより現実に近く表現することが可能になっています。
また、MSMは3時間ごと(1日に8回)の更新に対し、LFMでは1時間ごと(1日24回)の更新となっており、より新しい観測データを反映することができるようになっています。
LFM | WRF | MSM | |
---|---|---|---|
更新間隔 | 1時間毎 | 6時間毎 | 3時間毎 |
予報表示 | 30分間隔 16〜18時間先まで |
1時間間隔 60時間先まで |
1時間間隔 69〜78時間先まで |
表示要素 | 風向 風速 天気 気温 降水量 |
風向 風速 |
風向 風速 天気 気温 降水量 |
格子間隔 (メッシュ) |
2km | 10km | 5km |
これらの理由により、LFMは、地形が天気に及ぼす影響を従来の予報よりも細かく計算されており、地形の影響を直接受ける地上風や、地形に起因する雲の発生・降水(地形性降水)に関する予報精度の向上が見込まれます。
【参考情報】
天気予報は物理学の方程式により、風や気温などの時間変化をコンピュータで計算して将来の大気の状態を予測して作成されています。
規則正しく並んだ格子で大気を細かく覆い、そのひとつひとつの格子点の気圧、気温、風などの値を世界中から送られてくる観測データを使って求めます。
これをもとに未来の気象状況の推移をコンピュータで計算します。この格子の間隔が狭いほど正確な予想ができます。