470級女子総合14位でメダルレース進出ならず。 セーリング日本代表チーム全競技を終了。

 英国・ウェーマス日本セーリング連盟・オリンピック特別委員会より、2012オリンピックでセーリング競技最終日の様子が届きました。


 以下、日本セーリング連盟・オリンピック特別委員会広報より引用。

[8月8日 ウェーマス発]

 今日のウェーマスは穏やかな快晴18℃。風は西寄りの6ノットでした。

 日本チームの大会10日目。

 前日のブラジル艇の抗議が認められ、近藤・田畑組の第8レースは失格(DSQ)となり7点が消え、21点が課せられました。それが今回の捨てレースになり前日の総合暫定順位10位から総合15位に後退、フリートレース最終日の今日、メダルレース圏内進出を懸けて残り2レースに臨むことになりました。


 今日のレース海面は「ハーバーコース」、上下3周のコース設定。第9レース、近藤・田畑組はまずまずのスタートを切りましたが、スピードに乗れず第1上マークを13番回航、その後も一進一退を続け13位フィニッシュ。10位以内進出は厳しい状況となってきました。


 続く最終最後の第10レース、風はレース中盤から南西寄りにシフト、それに合わせて風速も若干上がりましたが軽風域は変わらず。近藤・田畑組には物足りない風にみえましたが、1下の15位からしぶとい追い上げを見せ8艇を抜き2上で7位に。次のレグで8位に後退してそのままの順位が続き、五輪最後のレースのフィニッシュは8位でした。


 総合14位。波乱に富んだ近藤・田畑組のロンドン五輪の戦いが終わりました。


 大きな期待を担ってウェーマス入りしましたが、2日目の予想外の出来事からツキが段々と離れていく不運に見舞われました。タラレバは勝負の言い訳にしかなりませんが、いつもの世界をものともしない胸のすく戦い振りが見られなくなりました。「これが五輪」なのかもしれません。

 本日をもちましてセーリング日本代表チームのすべての競技を終了しました。

◇49er級 牧野幸雄・高橋賢次組       総合18位

◆レーザーラジアル級 土居愛実      総合32位

◇ウインドサーフィン・RS:X級男子 富澤 慎  総合28位

◆ウインドサーフィン・RS:X級女子 須長由季 総合21位

◇470級男子 原田龍之介・吉田雄悟組  総合18位

◆470級女子 近藤 愛・田畑和歌子組  総合14位

 皆様のご声援に心からの感謝と御礼を申し上げます。

【日本代表監督・中村 健次】

(総括)

 「先ずはマルチサポートを受け、選手にとってもコーチ、スタッフを含めてコンディショニングなど万全の体制が取れたことに感謝しています。

 その環境の中でも結果を出すことができず、惨敗したことについては申し訳ない気持が強くあります。ただ、選手たちは精いっぱいレースに取り組んでいました。その点には敬意を表したいと思います。

 今回残された多くの課題の中で、今思うことは選手たちが平常心で臨んでいたかに見えていた部分、つまり五輪にピークを持ってくるピーキングがはたして本当にできていたのか?これについてしっかりと検証する必要があると思っています」

【470級女子・近藤 愛】

(五輪を終えて)

 「レースまでの準備は万全でした。2日目がターニングポイントでした。気持ちを切り替えて臨んだのですが、リコールして戻ったり、気持と裏腹の部分が多く出てしまいました。だけどそれにくじけず、最後まで戦ったのですが結果がついてきませんでした。五輪の難しさを痛感しました。外国選手は五輪に向けて勝つための取り組みが上手です。五輪にピークを持って来ています。そうした点で彼女らの上達に自分が追い付けていませんでした。やはり“五輪”ですね」

【470級女子・田畑和歌子】

(五輪を終えて)

 「初日の入りはよかったし、手応えもつかんだつもりでしたが、2日目のトラブルが今回のターニングポイントだったと思います。そこからリズムが崩れ、最後までそれを取り戻せませんでした。メンハリ・トラブル、リコール解消、それにDSQなどレースで起こしてはいけないことを全部してしまいました。世界と戦えるレベルにあることは間違いなかったのですが、準備段階で防げるトラブルを防げませんでした。その点に悔いが残ります。

 レースに臨むための環境はベストでした。会社をはじめ、サポートをしていただいた関係者に感謝しています」




【出場種目・日程・代表選手】

◆49er(フォーティー・ナイナー)級(ダブルハンド) 20か国
7月30日(月)〜6日(月)全15レース

≪4日・7日予備日≫ メダルレース8日(水)

☆ 牧野 幸雄・高橋 賢次組(トヨタ自動車東日本)

◆レーザーラジアル級(シングルハンド) 39か国

7月30日(月)〜4日(土)全10レース

≪2日・5日予備日≫ メダルレース6日(月)

☆ 土居 愛実(慶應義塾大学)

◆ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級男子 38か国

7月31日(火)〜5日(日)全10レース

≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)

☆ 富澤 慎(トヨタ自動車東日本)

◆ウインドサーフィン RS:X(アールエス エックス)級女子 28か国

7月31日(火)〜5日(日)全10レース

≪3日・6日予備日≫ メダルレース7日(火)

☆ 須長 由季(ミキハウス)

◆470(ヨンナナマル)級男子(ダブルハンド) 27か国

8月2日(木)〜7日(火)全10レース

≪5日・8日予備日≫ メダルレース9日(木)

☆ 原田 龍之介・吉田 雄悟組(アビームコンサルティング)


◆470(ヨンナナマル)級女子(ダブルハンド) 20か国

 8月3日(金)〜8日(水)全10レース 

≪6日・9日予備日≫ メダルレース10日(金)

☆ 近藤 愛・田畑 和歌子組(アビームコンサルティング)

【公式WEB】

http://www.london2012.com/sailing/

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